丸ノコ定規を自作! 扱いやすくて安上がりなオリジナル定規をつくろう!

丸ノコは板材や角材を直角で正確な直線にカットできる便利な電動工具です。
そして、そんな丸ノコをさらに使いやすくするのが丸ノコ定規ですが、市販品はとても剛性があって正確なものの、価格が非常に高いのが難点です。
とくにDIY初心者の内は丸ノコをそれほど頻繁に使うわけではないので、なおさら購入に踏み切りにくいと思います。

そこで、簡単に安く製作できる“自作の丸ノコ”のつくり方をご紹介したいと思います!
材料はどこでも販売されている木材だけなので、とても加工がしやすく、手軽につくれます。

準備する材料と工具

材料

ベニヤ板

厚さ4mm前後のものがおすすめです。
薄すぎると剛性が低く壊れやすく、厚ければ剛性はありますが重くなります。
丸ノコでカットできる長さは、定規の長さから丸ノコ本体の長さを差し引いたくらいの長さです。
ベニヤ材の長さは余裕を見て用意しましょう。

丸ノコのガイドとなる板材

この板材によって、丸ノコでカットしたときの直線の精度が決まります。
丸ノコのモーター下部に当たらない範囲で、なるべく厚くて剛性が高く、曲がりや反りの少ないものを選びましょう。

材料にあてがう板材(つきあて)

角材の断面寸法は、3mm以下の薄いものや、30mmの以上の厚いものでなければ、とくに気する必要はありません。
こちらもガイドの板材と同じように、曲がりや反りの少ないものを選びましょう。

ハンドル

余っている板材などで問題ありません。
握りにくいと感じるのであれば、市販品のハンドルもありますので、それを利用してもよいでしょう。
今回は板材から削りだした自作のハンドルを用意しました。

木ネジ

ガイド固定用とつけあて固定用の2種類を用意します。
緊結する2枚の板の合計厚さよりも短いもので、板から木ネジの先が飛び出ない長さのものを選びましょう。

道工具

丸ノコ

ベニヤのカットや定規の形を整えるときに使います。
この丸ノコのための定規を自作します。

電動ドライバー

ドリルドライバーやインパクトドライバーがあれば楽ですが、使用する木ネジは細く短いので、手回しのドライバーでも十分に締めこみができます。

指金

曲尺とも呼ばれています。
今回の製作においては、ガイド板材とつけあて板材との直角を決める重要な工具です。

万力

板材同士を仮固定するときに使用します。
板が比較的に薄いので、小さな万力で問題ありません。
2個以上は必要です。

製作手順

① ベニヤ板にガイドの板材を固定する

万力などを使用して、ベニヤ板にガイド板をしっかりと仮固定します。
ガイドの右端からベニヤ板の右端までの距離(写真では120mm)が、丸ノコベースの左端からチップソーの左端までの距離より大きなるようにします。
このあとベニヤの右端はカットしてしまうので、仮固定の位置にはそれほど気をつかう必要はありません。

仮固定したら、ベニヤ側から木ネジを打って固定します。

② ベニヤ板を丸ノコで切断する

固定したガイド板にベースを合わせてカットします。
これで、ガイド板の右端とベニヤ板の右端が平行になります。

③ つきあてをガイドに対して直角に固定する

丸ノコ定規の直角精度を決める重要な作業です。

ベニヤ板を裏返し、さきほどカットした端面(写真では左端)に、差金の長い方をそろえてから、短い方につきあての板をぴったりと合わせ、仮固定します。

つきあての位置はベニヤの下端に合わせてもよいのですが、これくらいの位置の方が丸ノコの切り始めからガイドが使えて安定します。
写真ではつきあて上端からベニヤ下端まで200mmです。
この作業によって、裏側にあるガイド板とつけあて板が直角になります。

しっかりと仮固定したら、さらに裏返してベニヤ側からつけあて板を木ネジで固定します。

④ ハンドルを取りつける

お好みの位置にハンドルを取りつけます。
丸ノコで材料をカットするときに、モーターが当たらない位置であれば問題ありません。
持ちやすいように重心を考慮して位置を決めましょう。

位置が決まったら、ベニヤ側から木ネジで固定して完成です。

丸ノコ定規の使い方

丸ノコを自作するような方には申し上げるまでもないかもしれませんが、写真のように、定規の裏側に固定した“つけあて”を切断する材料に押し当てるだけで、ベニア右端で直角にカットすることができます。

必要な長さをマークしたら、ガイド板に合わせて丸ノコを押し進めれば簡単にカットできるわけです。

さらに一工夫! 形を整えておくと使いやすい

上の写真のままでも十分に丸ノコ定規として使用できますが、ベニヤ板の4隅を丸くすれば(面取り)、作業中に引っかける心配が少なくなります。
また、材料がすべて木材でできているので、もともと軽いのですが、不要な部分をカットしておけば、さらに軽く扱いやすくなります。

まとめ

いかがでしょうか?
「DIYで使う工具をDIYでつくる」という面白い試みです。

この丸ノコ定規は簡単につくれて非常に便利です。
工夫を重ねてオリジナルの丸ノコ定規をつくるのもよいと思います。

ぜひお試しください!