コーキング剤の種類や塗り方は?耐水性や用途を調査!

シーリング材料を探しにホームセンターに行くと、真っ先に見るコーキング剤ですが、実は意外に様々な種類があり、用途でも異なって来ます。

そこで、今回はコーキング剤について、今一度おさらいをしてみたいと思います。

コーキング剤とは

コーキングは、例えば建築物などで、窓枠と壁材の間などの隙間の開いている部分の隙間を埋めて、気密性や水密性を持たせる材料のことを言います。

隙間の充填剤としては、パテのようなものも昔からありますが、コーキング剤の普及により、状況が変わって来ています。コーキング剤を使用するためには、一般的には専用のコーキングガンを使用して充填します。

コーキング剤の種類と用途

コーキング剤の種類は主に成分の種類によって、アクリル系、ウレタン系、シリコン系、変性シリコン系に分けられます。特徴と用途は以下の通りです。

(1)アクリル系
水溶性のコーキングで作業が安全にできます。水性なので、水のかかる部分のは使用しませんが、主に内装のクロスの下地などの充填に使われます。

(2)ウレタン系
ウレタン系は、主に外壁パネルの目地仕上げなどに使います。特徴としては、硬化後にゴム状の弾性が得られるので、変形に対する追随性が非常に良好なので、振動にも強いことが挙げられます。

ただし、紫外線に弱い特性があるので、施工後は塗装をして、紫外線が当たらないようにしなければなりません。

(3)シリコン系
シリコン系コーキングは、価格も安く、耐久性や耐候性、耐水性に優れるので、オールマイティーに使われる汎用性の高いメジャーなコーキングと言えます。

用途は非常に広く、サッシ周り、金物周り、防水処理、プラスチックなどです。弱点としては、上からの塗装ができないため、外壁部の目地の塗装の必要な部分には適さないことです。

(4)変性シリコン系
変性シリコン系は、上からの塗装が可能で、カラーも豊富にありますが、密着性や耐久性が劣ることと、価格が少し高めであることです。色についての融通が効くので、外壁周りに使われます。

コーキング剤の塗り方は

コーキングは基本的に専用のコーキングガン
を使って使用します。
手順は概ね以下の通りです。

(1)コーキングをガンに取り付けて、ノズルを切り取り、中のパックを鋭利なもので刺して開封します。

(2)塗布する部分のゴミ、ホコリなどを取る。この時に水洗いは極力避けます。水洗いする場合は、乾燥するまで待ちましょう。濡れているとコーキングは着きません。

(3)マスキングテープなどで塗らない部分を覆います。

(4)コーキングを打ちます。このときに大切なのが「しっかり押さえる」ことです。特に凹凸のある部分に押さえが足りないと、食いつきが悪くなるため、気密性や水密性が落ちる場合もあります。

(5)硬化後、必要に応じて上から塗装をかけます。

特殊なコーキングについて

コーキングには特殊な用途に使われるものがあります。以下に特殊な用途のものを挙げてみましょう。

(1)防カビ剤入りシリコンコーキング
風呂場などの水回りで、特に湿気が籠る部分に使えるコーキング剤で、防カビ剤が添加されています。シリコンベースなので、ガラスやプラスチック、金属など、幅広い材質に使用することが可能です。

(2)自動車補修用コーキング
自動車関連に、特によく使われるコーキング剤で、ゴム状になったときの伸縮性や耐振動性に非常に優れます。自動車のウィンドウ周りなどに使われます。

(3)超耐熱用シーリング材

300℃までの高温環境でも耐えられる特殊なコーキング剤です。主な用途としては、ボイラー、電子レンジ、その他の高温になる部分に使われます。

耐水性について

コーキングに関して、特に気になるのが耐水性ですが、普通の使用用途である場合はシリコン系で十分と思われます。耐水性について言うならば、コーキングの種類もそうですが、打つときの「押さえ」が非常に重要です。

たわみ、しなりの発生する部分での注意

例えば雨戸などの防水が必要な個所で、しかも風を受けると部材に「たわみ」や「しなり」が発生する場合は、硬化したコーキング剤が引っ張る力などに負けて破断する場合があります。

コーキングはあくまでも目地材料ですので、こういった場合は雨戸などの構造材に補強を入れてください。